ヒロスク名古屋からの帰還【日記】
名古屋からの帰路、格安夜行バスでの死闘を振り返る記事です。
序章
なぜ戦争はなくならないのか。
誰もが一度は考えたことがあるだろう問いを、強く想起しました。
北方領土問題について最初に学んだ小学生当時、「なんか面倒くさい……あげちゃえば良いんじゃないのか?」と思ったことは、なんとなく覚えています。
とりあえず自分が譲れば収まるだろう、という長男思考の延長か。
争いは同じレベルでしか発生しないが、舐められたら怒らなければならないだとか。
メギド72においては戦争=闘争=人生であるだとか。
その後20年以上生きてみて、あれこれ触れて思うには。
戦争とは利害の不一致、ゼロサムゲームの奪い合いが発生した際の解消手段の一つであり。
避けては通れぬものであると考えるようになっています。
要はホビーアニメにおける“バトル”みたいなもんですね。
あれが闘争のメタファーであるならば、つまり戦争とはボーグバトルに他ならない(?)。
戦争って……いいよな……!!(頭メギドラル)
ヒロインレースへの疲弊からか、1ヒロインやハーレム物の隆盛も著しい昨今ですが。
少女漫画は基本的に戦争の構造をとっているような気がします。
(参考:ちはやふる。最近触れたため)
個人的にはまぁ、こう、大変だね……と思うばかりですが。
登場人物全員男ならああはならんかったけど、ああだからこその魅力もあるでしょう。
全員男にしたらピンポンになっちまうよ(それはそれで好き)。
なんでこんな話をしたかと言えば、まさに戦いがあったからなのです。
それは現代の奴隷船――
格安夜行バスの中で繰り広げられる、非常にみみっちくも命懸けの戦いでありました。
ぼくらの7時間戦争
――こいつはまずいかもしれない。
それが、帰りのバスの座席を確認したときの感想だった。
行きのバスは座席の前後に十分な空間があり、
足元には格納式のフットステップもあった。
トイレもあったし、席を立って向かうことができた。
しかしこの奴隷船はどうであろうか。
前も横も間隔はきつきつ。
隣席とは腕が触れ合い、前の席には膝が当たる。
行きのバスですら相当寝苦しく、なんとかやり過ごしたと言うのに。
今度は身じろぎすらもままならない。
往路より1000円以上も安い利用料は、乗客をすし詰めにすることで得られていたらしい。
私、どうなっちゃうの〜??!
とか、ふざけたLINEを友人に飛ばしていた頃はまだ余裕があった。
勃発
前の席の外国人が無断でリクライニングを倒してきた。
……前の席の外国人が無断でリクライニングを倒してきた??!
(正気か……??!それをやったら戦争だろ!!)
完全に油断していたわが軍は、異邦人の侵入を許してしまった。
元から膝がぶつかっていたところ、更に身体を折り曲げることになり……加速する苦痛。
何とか押し返そうと試みるも、ロックされておりどうにもならない。
これが貧困に対する罰なのか……
反撃
二度と格安バスは利用するまいと思ったが、
筆者はここで泣き寝入りをするような人間でもない。
奴隷船には休憩時間が設けられていた。
トイレが存在しない代わりに、パーキングエリアで済ませてこいと言うわけだ。
蛮族が席を立った隙に、すかさずリクライニングを元に戻した。
……許可なく勝手に侵入してきたのだから、排除するのもこちらの勝手であろう。
しっぺ返し戦略は個人戦にて最強……(集団戦なら主人と奴隷が最適)
防衛戦
そこから先は無言の戦争だった。
前の席の人は、それから何度も侵攻を試みてきた。
チャレンジされる度に膝や腕で前の座席をロックした。
最悪、足の裏で蹴り返すこともあった。
こちらも生死がかかっていたため、強めに蹴り返すことで抵抗の意を示したのだ(何か喋れよ)。
世の中、攻撃側が有利過ぎて困る
趣味が防犯対策の友人がこんなことを漏らしていたが、その気持ちが少し分かった。
向こうは気が向いたタイミングでレバーを引くだけなのに対し、防衛側は常に気を張り続ける必要があり、消耗が激しい。ロックをかけながら身体を休める方法にたどり着くまでは非常に苦しい戦いった。(腕と膝、足の裏をローテさせる形に落ち着いた)
数時間かけて勝利した(もう挑戦すらしてこなくなった)のは良いものの、手に入れた僅かな空間で安眠などできるはずもなく。
身体をボロボロにしながら、どうにか地元への帰還を果たしたのだった。
おわりに
次の遠征ではもう少しマシな移動手段を選びたい。
屈葬のような姿勢で抵抗を続ける私を見て、隣の席の人が何を考えていたのかは計り知れない。
2026/5/3初稿
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